腫瘍内科
主な診療内容
近年、基礎研究の成果によってがんに対して有効な抗がん剤が数多く開発されました。十年程前に、「抗がん剤は有害無益でありがんとは闘うな」という本がベストセラーとなりましたが、それはすでに過去の話です。現在では適切な抗がん剤を適切に使用することで多くのがん種で症状の緩和や延命、あるいは術後再発の抑制効果が大規模な臨床試験によって証明されています。しかし、そのような抗がん剤を効果的に使用するためには、複雑な治療方法や毒性の管理など専門的な知識が必要とされます。
腫瘍内科は消化器がん、肺がん、乳がん、婦人科がんなど固形がん全般に対する薬物治療を専門とした診療科で、化学療法(抗がん剤による薬物療法)、放射線療法、ホルモン療法などに精通した医師がその業務を担当します。治癒が困難な固形がんに対する化学療法の目的は、QOL(生活の質)を伴った救命あるいは延命にあります。長期入院が強いられた従来の治療ではなく、外来治療や、短期入院に重きをおき、医師、看護師、薬剤師がチームを作り、クリティカル・パスを活用した標準治療から、up to dateな情報を基にした最新の治療、そして終末期まで視野に入れたトータルなケアを提供することを特徴としています。
また、当科ではEBM(科学的根拠)に基づいた治療のみならず、日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)、西日本がん研究機構(WJOG)のメンバーとして全国規模の質の高い臨床研究(新治療の開発)にも積極的に取り組んでいます。
担当医師
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