血管造影検査

血管造影検査とは

血管造影検査とは、血管の走行や病気の診断・治療を行うための検査です。

血管内にカテーテルと呼ばれる細い管を挿入し、造影剤を使用して撮影します。撮影する機械が上下左右様々な角度に回転するため、様々な方向から血管を観察することができます。さらに、CTのように体の断面を画像化することもできます。

当院では主に、以下の治療・検査を行っています。

肝動脈塞栓術(TAE)、肝動脈化学塞栓術(TACE)、ラジオ波焼灼術(RFA)、凍結療法、血管奇形(AVM)を放射線診断科で施行している。

循環器科領域では、冠動脈造影、経皮的冠動脈形成術(件数)、経皮的末梢血管形成術(件数)恒久的ペースメーカー植え込み術等を施行している。

検査詳細については、診療科案内でご確認ください。

2022年10月に血管造影室にフィリップス社製X線診断装置Azurion7 B20を導入している。

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手術室にはフィリップス社製X線診断装置Allura Xper FD20と手術寝台が組め合わせたハイブリッド装置が導入している

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主な検査内容

当院では主に、以下の検査・治療を行っています。

肝動脈塞栓術、動静脈血管塞栓術

肝腫瘍を栄養する血管や、頭や四肢などの血管奇形を塞栓します。

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腹部の血管造影画像

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腫瘍へとつながる栄養血管の3D画像

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栄養血管を塞栓している画像

冠動脈造影検査、経皮的冠動脈形成術

心臓の血管を造影剤を用いて描出し、狭窄あるいは梗塞した血管の治療を行います。

透視下で、血管に挿入したステントやバルーンなどの位置を確認し、治療を行います。治療の前後に造影剤を使用することで血管の形態を評価します。

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冠動脈の治療前

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冠動脈の治療後

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狭窄部をバルーン拡張する様子

下肢閉塞性動脈硬化症の治療(ASO:ArterioSclerosis Obliterans)

下肢動脈が動脈硬化によって硬く細くなったり(狭窄)、詰まったり(閉塞)した部分にカテーテルを入れ、バルーンやステントなどで血管を広げます。血流が回復することで間欠性跛行や安静時痛の治療に役立てます。

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冠動脈の治療前

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冠動脈の治療後

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狭窄部をバルーン拡張する様子

顔面骨整復術

骨折した眼底骨や頬骨を全身麻酔下で整復します。治療前後でCTを撮像し、骨の位置を確認します

手術中に3D画像を作成し、手術時の支援として役立てます。

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左頬骨(骨折している)

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右頬骨(正常)

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治療前の頬骨

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バルーンで頬骨を整復

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治療後の頬骨

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バルーンで整復中の透視画像