X線撮影検査とは
X線を照射して体内の様子を調べる検査のことで、胸部や腹部、全身の骨など様々な部位の撮影を行っています。胸部・腹部のX線撮影検査では肺の病変や心臓の形・大きさ、腸管のガスなど体内の臓器の状態、骨のX線撮影検査では骨折や関節の変化を観察できます。
胸部のX線写真 |
腰椎のX線写真(正面・側面) |
装置の特徴
最新技術のFlat Panel Detector (FPD)を導入しており、従来の撮影装置と比べて、画質が向上しています。また、被ばくを最大で40%カットすることができ、身体への影響をできる限り減らしています。検査効率もよくなったことで、検査時間や待ち時間が短縮されました。
X線発生装置 |
FPD(胸腹部用) |
FPD(四肢用) |
検査を受ける方へ
X線撮影検査での被ばくは少なく、短期間で複数回行った場合でも影響はなく心配ありません。また、妊娠中または妊娠の可能性がある方は事前にお知らせください。何かご不明な点がありましたら技師(スタッフ)に遠慮なくお聞きください。
全脊椎撮影・全下肢撮影について
当院では、全脊椎撮影や全下肢撮影などの特殊な撮影が可能です。この検査では、脊椎の歪みや脚長差などを評価することができます。
全脊椎撮影と全下肢撮影
脊椎や下肢は範囲が広いため、従来は一回の撮影ではまとめて写すことができませんでした。2022年に17×49インチの長尺フラットパネルを導入しました。従来(図1)の撮影であった分割撮影から1ショットで撮影が可能になりました。患者様への拘束時間の軽減が可能になり、また画像処理時の重ね合わせによる画像ズレも解決されました
図1 すべての撮影が終わるまで動けない |
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図2 1回の撮影でOK |
ポータブルX線撮影検査について
安静中の病室の方や救急の方など、X線撮影室まで移動することができない患者さんの為の装置です。 技師が装置を病室まで運んで撮影します。 X線撮影室で使用しているFlat Panel Detector (FPD)を用いて検査を行っていますので、高画質で低被ばくの画像を得ることができます。 |
ポータブルX線撮影装置 |
骨密度測定検査について
X線を用いて骨の中にあるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分の量を計測し、骨密度を測定します。 骨粗しょう症の診断を行い、骨折やその他の骨疾患の予防、治療に有用です。 精度の高い測定方法である、Dual Energy X-ray Absorptiometry(DEXA)法を用い、腰椎と股関節(大腿骨)を測定します. 日本骨粗しょう症学会のガイドラインによると、骨密度は骨折リスク評価に有用であり、腰椎と大腿骨近位部(脚の付け根)の両者を測定することが望ましいとされています。 特に大腿骨近位部の骨密度は脊椎骨折だけではなく、あらゆる骨折の予知能力に優れているとされています。 また、ガイドラインでは以下の方々を検査の対象としています。
※危険因子・・・過度のアルコール摂取の方、現在喫煙中の方、大腿骨骨折の家族歴のある方 |
骨密度測定装置(DEXA法) |