FLS(骨折リエゾンサービス)

「骨折から始まる、あなたの"これから"を支えたい」

 当院では、2024年4月より骨粗鬆症治療、骨粗鬆症による脆弱性骨折予防のために骨折リエゾンサービス(FLS)を導入しました。

「骨折リエゾンサービス(FLS)とは」
「対象となる患者さま」
「当院での取り組み」
「スタッフ紹介」


骨折リエゾンサービス(FLS)とは ... FLS(Fracture Liaison Service)


 二次性骨折(再骨折)を予防するためのチームが、当院で2024年4月からスタートしました。
 脆弱性骨折(骨粗鬆症が原因で生じる軽い外力による骨折)を一度経験した患者さまは、再び骨折するリスクが高くなります。この再骨折を防ぐために、FLSは「リエゾン(仲介・連携)」の名のとおり、様々な専門職が協力して切れ目のないサポートを提供します。医師、看護師、薬剤師、リハビリなど多職種が連携して、骨粗鬆症の適切な診断・治療や転倒予防を継続的に行います。

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目的
 1. 二次性骨折(再骨折)の予防: 骨折患者の骨粗鬆症治療を徹底し、再発を未然に防ぐ。
 2. 医療経済・社会への貢献: 再骨折による入院や介護負担を減らし、患者さん本人・ご家族のQOL(生活の質)向上と医療費の抑制に寄与する。


対象となる患者さま


 FLS(Fracture Liaison Service:骨折リエゾンサービス)の主な対象となるのは、すべての脆弱性骨折(ぜいじゃくせいこっせつ)の患者さまです。

脆弱性骨折(ぜいじゃくせいこっせつ)とは...
 脆弱性骨折とは、わずかな外力によって生じた骨折のことを指し、背景に骨粗鬆症があることが強く疑われます。わずかな外力とは具体的には、立った姿勢からの転倒や、それ以下の弱い力(例:尻もちをつく、重いものを持ち上げる、ベッドから起き上がるなど、日常生活の動作)を指します。健康な骨であれば折れないような衝撃です。また、脆弱性骨折の最大の原因は、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)です。
※骨粗鬆症:骨の量が減少し、骨の質も劣化することで、骨全体がもろく、スカスカになる病態です。

「こんな方はご相談ください」
・骨折の経験がある方
・転倒しやすくなった方
・骨密度が低いと言われた方
・治療を続けているけど不安がある方


骨粗鬆症とは?
https://www.jpof.or.jp/osteoporosis/
(公益財団法人 骨粗鬆症財団ホームページ)
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「当院での取り組み」

 骨粗鬆症は、進行すると日常生活に大きな影響を与え、やがては「寝たきり」につながるリスクもある、決して見過ごせない病気です。しかし、適切な検査で早期に発見し、今のあなたに合った治療を続けることで、骨折を防ぎ、活動的な毎日を長く続けることができます。
 当院では、最新の機器を用いた精度の高い骨密度検査をはじめ、患者様一人ひとりの状態に合わせた最適な治療法をご提案しています。
 このページでは、骨粗鬆症の検査と治療についてご紹介しています。気になる症状がある方も、ご自身の骨の健康状態を確認したい方も、ぜひ一度ご覧になり、一歩踏み出すきっかけにしてください。
骨密度検査について
 骨密度を測定するにはいくつかの方法がありますが、当院では、DXA(デキサ)という方法を採用しています。DXA装置のベッドに横になっていただき、検査体位をとります。腰で測定するときは膝を曲げた状態。股関節で測定するときは少し内股の状態にします。安静にしていただいて、それぞれ2-3分かけて測定します。呼吸は自然にしていただいて構いません。痛みなどもありません。

dxa.jpg 骨密度測定 DXA装置
治療について
 骨粗鬆症の薬物療法は、骨折を防ぐことを目的としています。ガイドラインでは骨の量や質を保つことが大切とされており、骨が壊れるのを抑える薬や、骨を新しく作る働きを助けるものがあります。年齢や骨折歴、骨密度検査の結果に応じて選択することが進められています。効果を十分に得るためには指示通りに継続して服用することが重要です。途中でやめてしまうと骨折のリスクが高まることがあるため、不安や疑問があれば医師・薬剤師にご相談ください。


スタッフの紹介

FLSを支える多職種チーム
 医師一人が診療時間内で提供できる医療には限界があるため、FLSでは以下のようにお互いの強みを活かして作業を分担し、治療の開始から継続までをサポートします。

職種 主な役割
医師 骨粗鬆症の診断、治療方針の決定、処方
看護師 薬物治療の導入支援、療養生活の指導、治療継続のサポート
薬剤師 服薬指導、骨粗鬆症治療薬の正しい知識の提供
理学療法士 運動指導、リハビリテーション、転倒予防の指導
放射線技師 骨密度の検査を実施
その他のスタッフ 医療相談員、事務員、メディカルクラークなどが連携をサポート

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骨折を"これから"の不安にしないために、FLSチームはあたなの健康な毎日をこれからも支え続けます。
 国家公務員共済組合連合会 斗南病院 担当:整形外科、FLSチーム